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scenery being beautiful in both rainy and sunny weather

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回顧 2009北アルプス縦走<3~4日目:Hは長谷川のH>

3日目。
夜が明けたのか、それともあの世に来たのか。
いまだ晴れず、ただ全てが白い霧に包まれる。
CA391212.jpg

これは夢か現実か
地上遥か3000mに賽の河原は現れる。


早朝、濡れたテントを畳みザックに押し込む。
晴れていれば、再び槍ヶ岳山頂までアタックするつもりであったが、
昨日と状況は変わってはいなかった。
仕方がないので、再び来ることを誓い、槍ヶ岳を後にした。
まぁ、また来る理由が出来た訳だ。

大喰岳に向かう途中雪渓を目にした。初めて万年雪を見た。
CA391209.jpg4d58b028.jpg

中岳を過ぎても天気は相変わらず。

霧の中を歩き続け、南岳の手前で、人(Fさん)に会った。
その人はこちらに話しかけて来た。
話によると同じルートを行くようだったので、一緒に行くことにした。
そして、今日のこの天気の状況から、この先の大キレットを渡るのは
大変危険であると知った。
Fさんは今日はもうこの先の南岳小屋で泊まり、天気が回復するのを
待つ方が良いと言ったので、僕も賛成し、今日の移動は2時間半で終わった。

受付を済まし、さっき畳んだテントを再び張り、、寝袋に潜り込んでラジヲを付けた。
ラジヲでは、沖縄音楽のスペシャル番組をやっていた。
北アルプスの稜線で沖縄音楽を聴きながら、午前8時から、ごろ寝していた。ずーっと・・・

17時40分
CA391217.jpg
ついに霧は姿を消し、太陽が見えました。

いつか晴れる時が来るようです、夕方ようやく太陽が姿を現した。
そしてFさんが「今日俺誕生日なんだよね」と言ってました。
今日中に晴れて良かったっすね・・・



CA391219.jpg
しかもこの天気でさらに初体験のブロッケン!
手を振ったらやつも手を振りました。
おーっ!すげぇ!

CA391223.jpg
そしてとうとう見えた槍ヶ岳
おぉそこにいたのか!
ずいぶん小さいなぁ・・・


そして雷鳥も顔を出しました。今回2回目!
うーん、ついているのかいないのか。
Fさんと明朝5時の出発を確認して、再び、寝袋へ、正直眠い訳ないけど。

4日目。
キレット(切戸):山稜がV字型に深く切れこんで低くなっているところ、
          割れめ。風隙(ふうげき)。日本語(驚)

晴れている。ようやく朝日が見れた。
大キレットに向かうには絶好の天気、無風である。
南岳から1時間ほどで大キレットは姿を現した。
CA391244.jpg
地図に「危」のマークが付いています。
良い子の行く所じゃないですね。

鎖を手がかりに崖を渡ります。今日は本当に天気が良く、しかも平日で
人がいない!南岳で1日熟成した甲斐があった!

CA391249.jpg
そしてHピークへ、Hは長谷川恒夫さんのHだそうです。

顔が引きつっているように見えるのは、気のせいではありません。
下に見えるのは1000m下です。
そしてまだまだ続く・・・・

CA391250.jpg
ひえぇぇぇっ・・・
そこやばいっす。

こんなのばっかり、かなりの緊張が続きます。
さらに飛騨泣きへと向かいます。飛騨泣きですよ、泣き。
泣いちゃうぐらい怖いってことでしょ?
おかしいでしょ絶対、名前の付け方変でしょ。
CA391264.jpg
そして北穂高岳と涸沢岳の間の「危」!
ひぇぇ、こっちの方が怖いじゃん!
ちなみにこっちの「危」は名前ないの?
名無しの方が怖いなんて聞いてないぞ、
調査不足か?



CA391271.jpg
しかし、やがて修羅場も過ぎ、今日の目的地奥穂高山荘へ、
いやいや、もう疲れましたよ、精神的に。
 
つづく・・・

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回顧 2009北アルプス縦走<4~5日目:ジャンダルムは遠く>

大キレット超えを終え、振り返るその視線の先に小さく槍ヶ岳が見えていた。
「また来い」と言っている様に見えるほど詩人にはなれないが、何となくまたすぐ会えるさ、
という気持ちにはなった。

奥穂高小屋は奥穂高岳と涸沢岳の鞍部にちょうど収まっていた。
CA391275.jpg


よくこんな所に建てたもんだ。


小屋の前は綺麗に整備され、石畳のテラスの様になっている。
まるで、洒落たレストランの様だ。
山の中にこういったものが必要なのか、些か疑問だが、既にあるものは仕方がない。
サイトにテントを張り、奥穂高、そして西穂高岳へのルート、つまりジャンダルムへの
ルートを確認しに行くことにした。
計画では、槍ヶ岳からここ奥穂高岳、ここから前穂高往復、そしてジャンダルムを越え
西穂高岳、さらに焼岳から上高地に降りるルートを考えていた。
だが、序盤の天候不順、そしてなにより、ジャンへ抜けるルートの難度が問題だった。
Fさんと相談し、とにかく一度見に行こうという事になった。

テントに荷物を残し、水だけを持って、奥穂高岳に登った。
頂上では何人かの人が写真を撮ったり、休んだりしていた。

そして僕たちは問題のルートを目の当たりにし、そしてその絶望的な
光景に息を飲んだ。
CA391280.jpg
ごらんあれが魔の山だよ・・・

先日の救助ヘリ墜落事故の残骸が
いまだ残され、献花が供えられていた。
その中をこの素人が、のこのこと訪れフラフラと登って行くことを、
この山は許している様には、とても見えなかった。
そして何より、ルート確認の為に行った馬の背からその先へ足を降ろすことが
出来なかった。

今の自分には無理だ・・・

それは何とも言えない苦渋の決断だった。このルートが再難関であることは
百も承知だった、だがまさか本当に恐怖心から足を降ろすことが出来ない
程であるとまでは思っていなかった。
甘かった、降り方がわからない、ザックが重すぎる・・・空荷なら何とかなるかも
知れない、ただこれに20kg近いザックを背負って降りるのは・・・

僕たちはテントに戻ることにした。

Fさんとはここからは各々の技量に合わせて行こうという事にした。
Fさんもジャンダルムに挑戦するつもりで来ていた、ただ迷っている様だった。

その晩、星が綺麗だった。

涸沢の明かりと、カールから登ってくる雲を見ていると3000mにいる事が実感できた。

5日目。
夜明け前。

まだ日が昇る前から、テントを畳む音が周囲から聞こえた。

僕は少し明るくなるのを待って、半分だけ身体をテントから出して
朝食の用意をした。

朝日が奥穂高岳を照らしていた。
CA391285.jpg
前穂高から上高地に降りよう。そう決めていた。
昨日、隣のベテランの関西おばちゃん二人組が
西穂へ向かう話をしていたが、そのおばちゃんたちのテントは既に無かった。
さすがだ。

食事をすませ、テントを畳み、ザックを背負って最後の工程を歩き始めた。
山頂までは一度登っているので、楽に行くことが出来た。
昨日霧に煙り、恐ろしい姿を呈していた西穂へのルートも今日は晴れて良く見えた。
だが目の前に見えるジャンダルムが遥かに遠く感じた。
CA391288.jpg
運命の分かれ道?

リベンジを誓い、左へ。

遠くジャンの壁におばちゃん2人組が見えた。

とはいえ前穂高へのルートも、中々の険しさであった。
紀美子平をにザックをデポし、前穂高岳を登る。
前穂高岳からはこれまでの全てのルートを見返す事が出来た。

CA391301.jpg
北アルプスの山々。

距離は意外と短いのだ。


ここからは一気に下り。
岳沢ヒュッテ跡を越えて岳沢を下る。
かなり膝に来ていたが、ポールを使って、下り続けた。
途中上高地からの、ハイキング客が登って来ていた。
岳沢ヒュッテぐらいまで行くのであろう。
CA391305.jpg

CA391307.jpg
上高地周辺は水も綺麗で
散策するのも楽しそうだ。

見上げると奥穂高~西穂高への
尾根が見えていた。

また必ず来よう。
こうして、今回の槍ヶ岳~穂高連峰縦走は終わった。


上高地ではバスを待つ間、ターミナルでザックを500円で預け、
上高地温泉で温泉に浸かり疲れを癒す事ができた。

そしてもちろん風呂上がりのビールが、最高に美味かったのは言うまでもないか。

END




<今回のルート>


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剣岳へ

来週いよいよ剣岳へ向かう予定が立った。

本来の目的は今のところ立山であるはずだが、
なぜかその後ろの剣岳の方に焦点が合ってしまう。

何か人を引き付ける山だなぁ。

一体どんな所だろうかと、ワクワクします。

今回は剣沢を庭と称す強者との山行なので心強い。

期待したい。
 

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