http://amemomatayosi.blog.shinobi.jp/%E7%99%BB%E5%B1%B1/%E5%8D%97%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%97%E3%82%B9%E6%B7%B1%E5%8D%97%E9%83%A8%E7%B8%A6%E8%B5%B0%E3%80%90%E5%89%8D%E5%8D%8A%E3%80%91南アルプス深南部縦走【前半】
本来は「南アルプス全山縦走」の予定だったが敢え無く撤退した為
「深南部縦走」というタイトルになってしまった。
全山縦走は次回以降の課題とし、今回の縦走の記録をここに記す。
2011年5月12日~5月20日の記録
初日(5/12)
電車で静岡まで行き金谷という所から大井川鉄道に乗り、井川を目指す。
こんな変わった鉄道に乗った。他にもSLとか走ってるみたいだ。
この日は雨。終点の井川から田代まで雨の中を2時間半歩く。
無間山の入口は諏訪神社の脇道らしいが良く分からない。
いづれにしても今日はここまでだ。人気の無い所にテントを張った。
2日目(5/13)
雨は上がったようだ。少し寝坊。
散歩しているおじさんに登山道の入り口を聞く。
薬師堂の脇に小道があり、そこを登る。少し行くと他の道と合流した。
どやらそっちの方が本来の道の様子。
さらにしばらく行くと登山届のポスト発見。
道は細いが赤テープは一応あるようだ。
雷段についたが何も無かった。そこから小無間小屋を目指す。
意外と急登だ。昨日は下で泊まって正解。
小屋は意外と広く、10人ぐらいは泊まれそう。そんなに荒れてはいない。
小無間山山頂を目指すが、アップダウンがきつく、岩登りもあり、
さらには崩壊もありかなりの大変さ。まさに鋸の様だ。
小無間山山頂は展望なく、看板も落ちていた。
一休みして中無間山へ、中無間山まではすぐだった。
中無間山山頂はさらに寂しく、山名はマジックで手書き。
中無間山から大無間山まで急登はなかったが、距離が結構ある。
藪が濃く、途中GPSが何度もロストした。
残雪もかなり残っているが、腐っており足がズボズボはまってかなり苦労した。
16:50大無間山に付いた。もちろん誰もいない。入山からここまで人の気配なし。
午後から風が強くなってきた。早速テントを張り靴を乾かす。
残雪を沸かしラーメンをすすった。
大無間山も展望はしょぼい。
3日目(5/14)
昨晩の風は結構強かったがテントは平気だった。
5:30出発。
この先光岳方面へのルートはかなり貧弱だ。普通の人は行かない方が良いだろう。
最初から道を間違える。2時間ほどかけて別の沢に降り、またここに戻って来て
しまった。気を取り直してやり直す。赤テープも踏み跡も完全には当てに出来
ない。
テープをたどり、道に迷い、また少し戻るを繰り返し、池に出る。
池を過ぎ、笹の山を通りようやく8:30三方嶺に辿り着いた。
地図通り池があった
笹の中は鹿のふんだらけだ。
三方嶺に到着
結局、大無間山から三方嶺まで1時間の所、3時間もかかってしまった。
この先大丈夫なのだろうか?
この先ルートは基本尾根伝いだがアップダウンがあまりに多く、途中の小さな
峰が表示も無いので良く分からなかった。小根沢山を過ぎたコルに水場がある
はずなので、小根沢山を目指していたのだが、どれがそれだか分からない。
目立ったピークも無かったが、水辺の草が生えている場所があったので
沢の下の方を見ると水が流れていた。
この時期雪解けの水が無い訳無いだろうと思っていたので良かった。
ザックを置き5分ほど下ると水が汲めた。うまい!好きなだけ飲めるのは幸せだ。
ふと、ここに住みたいとさえ思った。やはり水のある所に人は住むのだ。
大休止のあと、大根沢山を登り、12:30山頂に到着。展望は無し。
この山頂で初めて「光岳→」の標識を見た。
三方嶺からここまでは順調だ。
ただこの先が大変だった。下りで別の沢に下りてしまった。
ルートを失い崖にぶち当たる。何とか尾根を見つけるが、人生最大の
危険に遭遇した。まじで死ぬかと思った。ちなみに危険過ぎて写真は
無い。
大根沢山の下りがかなりの高低差だ、登りたく無いが下るのもきつい。
足の裏が悲鳴を上げている。途中高度計をリセットしてしまうという
アクシデントもあり、訳が分からなくなったが、3-400mは下ったと思う。
下り切った所に水場があるはずだったが分からなかた。
再び崖を登り標識も何もない三角点のある所に着いた。
着いたときはここが樺沢の頭だと思ったのだが、後日どうやら違うよう
だと気づく。
今日は疲れた、ここに泊まることにして、テントを張った。
4日目(5/15)
朝、穏やかでいい天気だ。
ラーメンばっかり食べているのに荷物が減らないのは何故か?
今日は光小屋まで行くつもりだ。
今日も道間違いから始まった。どうしても下りで迷ってしまう様だ。
踏み跡は非常に薄くケモノ道と見分けがつかない。というかルート自体が
ケモノ道なのだ。それでもこの辺では青テープが目印の様だ。良く探して
慎重に歩く。しばらく歩くと樺沢の頭と書かれたピークに着く。
やはり昨日泊まった場所は違う場所だった。
次の信濃又だと思っていたのでかなりがっかりした。道迷いのせいもあり、
かなり時間がかかっている。
ようやく信濃又に着く。百俣沢の頭~光岳の尾根が見えるが、まだ大分あり
そうだ。
しかしこの先、這い松と倒木には参った。ほとんど藪こぎのルートを必死に
登る。腕が傷だらけだ。
百俣沢の頭に出る最後の登りは幅が広く、またしてもルートが良く分からな
いが何とか辿り着いた。やっと通常ルートに出る事が出来てホットした。
やった!しかしその先もルートが簡単に分かる訳では無かった。
雪に覆われて、ルートは分からず、テープもほとんど無し、おまけに尾根が
広く中々見当がつかない。これならさっきまでの方が分かりやすかったが、
とりあえず登りなので適当に上を目指した。
林を越え這い松帯に入ると光岳までのルートが良く見えた。もうすぐだ。
ここから中々小屋が見えなかったが、1時間ほど歩くと光岳小屋まで5分の
標識を発見。ようやく着いた。
テン場は小屋の横だが、斜めで地面が凸凹、非常に寝にくい場所だ。
テントを張り、水場に水を汲みに行った。水場までは15分も下らないと
いけないが雪解け水で水量は凄かった。
ここまで1日の行動時間はかなりオーバー気味だったが、日程的にはなん
とか予定通りに来ていた。
しかし、残雪でかなり歩きにくいというのがのが、まだまだ分かっていな
かった。当然と言えば当然なのだろうが、経験不足だ。
危険な場面も相当多く、反省点は色々あったが、山はただそこにあった。
光小屋より朝焼けの聖岳
[1回]
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